TradingViewには無料で使えるプランと、複数の有料プランが用意されています。「無料のままで足りるのか」「有料にすると何が変わるのか」は、これから使い始める方がまず気になるところだと思います。
結論から言うと、チャートを見て線を引き、インジケーターを2つまで使う範囲なら無料プランでも十分です。有料が必要になるのは、インジケーターを重ねたい、複数のチャートを1画面で並べたい、アラートをたくさん設定したいといった場面です。
この記事では、公式サイトの料金ページで確認できる範囲の情報をもとに、無料プランと有料プランの違いを整理します。料金や機能の内容は改定されることがあるため、申し込む前にTradingViewの公式料金ページで最新の内容を確認してください。

TradingViewのプラン構成
公式サイトの料金ページによると、個人向けのプランは無料の「Basic」と、有料の「Essential」「Plus」「Premium」「Ultimate」という構成になっています。このほか、100以上のサブスクリプションが必要な組織向けにEnterpriseプランが用意されています。
価格は公式の料金ページに米ドル建てで表示されており、記事執筆時点では月額でEssentialが12.95ドル、Plusが29.95ドル、Premiumが59.95ドル、Ultimateが199.95ドルと案内されています。年払いを選ぶと月払いより割安になる設定で、公式ページには年払いで最大17%割安になる旨が記載されています。
日本円での請求額は、為替レートや決済方法によって変動します。表示価格をそのまま円換算した金額になるとは限らないため、実際にいくら引き落とされるかは申し込み画面と公式サイトでご確認ください。価格改定が入ることもあります。
無料プラン(Basic)でできること・できないこと
無料のBasicプランでも、TradingViewの中核となる機能は使えます。
無料でできること
- 為替・株式・株価指数・商品・暗号資産のチャート表示
- トレンドライン、水平線、フィボナッチ、チャネルなどの描画ツール
- インジケーターの追加(チャートあたり2つまで)
- ウォッチリストの作成
- 価格アラートの設定(3件まで)
- チャートレイアウトの保存(1つ)
- PC・スマホアプリでの同期
線を引いて相場の構造を見て、移動平均線を1〜2本入れるという使い方であれば、無料プランのまま長く使い続けても支障は出にくいでしょう。
使う指標が少ないぶん、1つひとつの意味をしっかり押さえておきたい方は、テクニカル分析の入門書で線の引き方や移動平均線の見方を確認しておくと、無料の範囲でも分析の幅が広がります。
無料だと足りなくなりやすいところ
無料プランで制限を感じやすいのは、次の3つです。
- インジケーターがチャートあたり2つまで:移動平均線とRSIを入れたらもう埋まります。ボリンジャーバンドやMACDも併用したい場合は上位プランが必要になります
- 1つのタブに1つのチャートしか置けない:複数時間足を並べて見る使い方ができません
- 価格アラートが3件まで:複数の通貨ペアを監視すると、すぐに上限に達します

プランごとの機能差を比較
公式サイトの料金ページで確認できる主な項目を整理すると、次のようになります。
チャート関連
| 項目 | Basic | Essential | Plus | Premium | Ultimate |
|---|---|---|---|---|---|
| タブごとのチャート数 | 1 | 2 | 4 | 8 | 16 |
| レイアウト保存数 | 1 | 5 | 10 | 10 | 10 |
| 同時接続数 | 2 | 10 | 20 | 50 | 200 |
| 表示できる過去バー数 | 5,000 | 10,000 | 10,000 | 20,000 | 40,000 |
テクニカル分析
| 項目 | Basic | Essential | Plus | Premium | Ultimate |
|---|---|---|---|---|---|
| チャートごとのインジケーター数 | 2 | 5 | 10 | 25 | 50 |
| インジケーターの重ね合わせ | 1 | 1 | 9 | 24 | 49 |
| 計算時間の上限 | 20秒 | 40秒 | 40秒 | 40秒 | 100秒 |
アラート
| 項目 | Basic | Essential | Plus | Premium | Ultimate |
|---|---|---|---|---|---|
| 価格アラート | 3 | 20 | 100 | 400 | 1,000 |
| テクニカルアラート | なし | 20 | 100 | 400 | 1,000 |
| ウォッチリストアラート | なし | なし | なし | 2 | 15 |
表に載らない細かな差もあります。広告表示の有無やサポートの優先度なども公式の料金ページに記載されているので、判断材料にする場合は直接確認してください。
どのプランを選べばよいか
Basic(無料)が向いている方
チャートを見る時間が1日数回で、使うインジケーターも移動平均線程度という方は、無料のまま問題ありません。「有料にすれば成績が上がる」という関係はありません。ツールの制限が実際に手を止めているかどうかで判断してください。
Essentialが向いている方
インジケーターを3〜5つ使いたい、アラートを20件くらい設定したいという方に合います。1つのタブに2つのチャートを並べられるようになるため、上位足と下位足の同時表示もできます。有料プランの中では入り口にあたる位置づけです。
Plusが向いている方
チャートを4分割して複数通貨ペアを監視したい、インジケーターを10個まで使いたい、アラートを100件持ちたいという方向けです。監視する通貨ペアの数が多いスタイルだと、この階層が現実的な選択肢になります。
Premium・Ultimateが向いている方
PremiumはチャートあたりのインジケーターやアラートがさらにPlusの数倍まで増え、表示できる過去バー数も広がります。Ultimateはそれをさらに上回る構成です。長期のヒストリカルデータを使って検証したい、大量の銘柄を同時に監視したいといった、かなり使い込む方向けの階層といえます。
判断に迷ったら、まず無料で1か月ほど使ってみて、「どの制限に何回ぶつかったか」を数えてみてください。ぶつからなければ無料のままで足ります。インジケーターの上限に毎日ぶつかるならEssential以上、チャート分割が欲しいならPlus以上、というように、実際の使用実感から選ぶほうが失敗しにくくなります。
ぶつかった制限と日付は、その場でノートに正の字をつけていくくらいの手軽さで十分です。1か月後に見返すと、必要なプランの目安がはっきりします。
無料プランのまま使い勝手を上げる工夫
有料プランに移る前に、無料の範囲でできる工夫がいくつかあります。制限にぶつかったと感じたときは、まずこちらを試してみてください。
1つのインジケーターに複数の役割を持たせる
チャートあたり2つという制限は、使い方次第で緩和できます。たとえば移動平均線は、1つのインジケーターの設定画面で複数の期間を扱えるスクリプトが公開されています。短期・中期・長期の3本を1つの枠で表示できれば、残りの枠をオシレーターに回せます。「何個入れられるか」ではなく「1枠でどこまで表現できるか」で考えると、無料の範囲でもかなり作り込めます。
時間足ごとにレイアウトを切り替える
無料プランではレイアウトの保存が1つに限られますが、時間足の切り替え自体は自由です。上位足で環境を確認してから下位足に落とすという手順を固定してしまえば、分割表示がなくても多時間足の分析はできます。手間は増えますが、切り替えながら見ることで、それぞれの時間足を意識して観察する習慣もつきます。
1枚のチャートを切り替えながら見るなら、画面の大きいモニターを使うと一度に表示できるローソク足の本数が増え、上位足の流れもつかみやすくなります。
アラートは「今日見る価格」だけに絞る
価格アラートが3件でも、その日に意識している価格帯だけに絞れば足りることは多いものです。使い終わったアラートを消す習慣をつけておけば、上限に張り付くことは減ります。逆に、常時10通貨ペア以上を監視したいスタイルであれば、そこが有料プランを検討する分かれ目になります。
描画は消しながら進める
描画ツールの数に制限はありませんが、古いラインを残したままだと画面が読みにくくなります。週の初めに引き直すようなルールを決めておくと、無料プランでも十分に整理された画面を保てます。
FX会社の取引ツールに内蔵されたTradingViewという選択肢
TradingViewと契約する以外に、FX会社の取引ツールに内蔵されているTradingViewのチャートを使うという方法もあります。この場合、その会社の口座を持っていれば追加費用なしで利用できます。
- みんなのFX(トレイダーズ証券):PC版「FXトレーダー」とスマホの「FXトレーダー アプリ版」にTradingViewのチャートを内蔵。公式サイトによると約90種類のインジケーターが使え、チャートは最大6枚まで複製できます
- SBI FXトレード:取引ツール「WEB NEXT」「リッチクライアントNEXT」からTradingViewのアドバンストチャートを利用可能。公式サイトでは100種類以上のインジケーターと110種類以上の描画ツールが使えると案内されています
内蔵型は、そのFX会社のレートでチャートが表示されるため、実際の約定価格とチャートの価格がずれにくいという利点があります。一方で、TradingView本体のようにあらゆる市場を横断して見られるわけではなく、機能も会社が選んだ範囲に限られます。
「為替以外の市場も広く見たい」ならTradingView本体、「取引する会社のレートで分析まで完結させたい」なら内蔵型、という整理で考えると選びやすくなります。
契約前に知っておきたいこと
解約と自動更新
有料プランはサブスクリプション形式で、期間が来ると自動更新されます。使わなくなった場合は、自分で解約手続きを行う必要があります。年払いを選ぶと月あたりの負担は下がりますが、途中でやめても支払い済みの分がそのまま戻るとは限らないため、最初は月払いで試すという選び方もあります。詳しい条件は公式サイトでご確認ください。
FX取引そのもののリスク
ツールの契約と取引成績は別の話です。FXは為替レートの変動によって損失が生じる可能性がある取引で、レバレッジをかけている場合は、証拠金維持率が一定水準を下回るとロスカットが執行されます。相場が急変した場面では、預けた資金を上回る損失が発生することもあります。
取引の仕組みやリスクについては、一般社団法人金融先物取引業協会のサイトでも投資者向けの情報が公開されています。
よくある質問
Q. 無料プランには使用期限がありますか。
無料のBasicプランに期限はありません。機能に制限はあるものの、ずっと無料で使い続けられます。
Q. 有料プランを試してから決められますか。
公式サイトでは無料トライアルの案内が出ていることがあります。適用条件や期間は変わる可能性があるため、申し込み画面で確認してください。
Q. 途中でプランを変更できますか。
上位・下位への変更は可能です。差額の扱いや反映のタイミングは公式サイトの案内をご確認ください。
Q. 支払いはどの方法に対応していますか。
クレジットカードなど複数の決済方法が用意されています。対応状況は変わることがあるため、申し込み画面で確認してください。
Q. 有料プランにすると為替のリアルタイムデータが増えますか。
FXの為替レートは、データ提供元によって表示内容が異なります。プランを上げることで表示できる過去バー数や機能は増えますが、レートそのものの提供元が変わるわけではありません。実際に取引する会社のレートと一致させたい場合は、FX会社の取引ツールに内蔵されたチャートを使うほうが確実です。
Q. 家族と1つのプランを共有できますか。
アカウントは個人単位での利用が前提です。同時接続数の上限は同じ人が複数端末で使う想定のもので、共有を認めるものではありません。利用規約の範囲でお使いください。
Q. 有料プランにしないと勝てませんか。
そういう関係はありません。ツールの機能と取引の結果は直接結びつくものではなく、結果には個人差があります。無料プランで十分に成果を出している方もいれば、上位プランを契約しても思うようにいかない方もいます。まずは制限に困っているかどうかで判断してください。
まとめ
TradingViewの無料プランは、チャート表示・描画ツール・インジケーター2つ・アラート3件という範囲で使えます。線を引いて相場を見るだけなら、これで足ります。
有料プランを検討する目安は、インジケーターの本数、1画面に並べたいチャートの数、必要なアラート件数の3つです。Essentialでインジケーター5つとアラート20件、Plusでチャート4分割とアラート100件、Premium以上でさらに広がる、という構成になっています。
また、みんなのFXやSBI FXトレードのように、取引ツールにTradingViewのチャートを内蔵しているFX会社もあります。口座を持っていれば追加費用なしで使えるので、契約する前に一度こちらも比べてみてください。料金・機能ともに改定される可能性があるため、最終的な判断は公式サイトの最新情報で行いましょう。



